ECO MAGAZINE

未来を変えるエコ活動

前編では、EAP導入による確かな手応えと、京都の各地域に根ざした環境意識の広がりについて中村社長に語っていただきました。

続く後編では、日本紙業様の最大の強みである「デザイン」や「イラスト」を活かした情報発信の秘密に迫ります。無人拠点だからこそ徹底されている驚きの導線設計や、業界の常識を覆す「遊び心」に満ちたWeb企画の裏側、そして中村社長が夢見る未来の資源回収拠点「環境コンビニ」の構想まで、さらに深いお話を伺いました。


アニメキャラが無人拠点を変える!「遊び心」から生まれるリサイクルの未来 敷居の高さを払拭する「アニメキャラクター」と無人拠点の誘導導線

無人拠点での運営において、看板を使った案内など、管理や情報発信の面で工夫されていることを教えてください。

中村社長: 私たちは無人でステーションを運営しているため、お越しいただいたお客様をいかにスムーズにリサイクルボックスまで誘導できるかという「動線」を最も大切にしています。 

その動線の最後に、ボックスの端へさりげなく看板を提示しています。そこにはポイント誘導のためのQRコードだけでなく、様々なエコに関する情報を発信しているんです。ただ資源を持ってきて入れてもらうという大前提の次に、自然な流れで情報やポイントを収集してもらえるような点に主眼を置いて設置しています。 

そして何より、その看板には弊社の「アニメチックなキャラクター」を大きく使っています。どうしても「リサイクル業者」や「回収業」というと、一般の方からすれば実態がよく見えないため、不安視されたり、近寄りがたいイメージを持たれがちでした。 

ですが、私たちは地球の環境に貢献する誇らしい仕事をしているわけですから、そんな古いイメージは払拭したい。老若男女を問わず、もっと身近に、柔らかいイメージで親しんでほしいという想いから、実は、エコゲートを始める20年以上前から、社内でこうしたデザインやイラストのキャラクターを活用し続けているんです。デザインの力で親近感を持ってもらうことは、参加へのハードルを下げるために非常に重要だと考えています。




エコゲートに掲示している環境クイズや、Webを絡めたキーワード企画など、バリエーション豊かな施策を展開されていますが、こうしたアイデアはどのように生まれているのでしょうか。 

中村社長: 私の根本にあるのは、「ただ資源物を出しに行くだけでは、、、。何か一つ面白み(楽しみ)がないとエコに対する意欲が湧かないし、気持ちが前向きにならない」という考えです。せっかくなら、自分自身が楽しみながらリサイクルを日常に組み込んでほしいじゃないですか。 

だから、常に施策には「遊び心」を取り入れることを心がけています。過去には、コインでこすって当たりが出たらティッシュペーパーがもらえる「スクラッチカード」を自社で企画して配ったり、ホームページ上でルーレットを回せるようにしたりと、常にワクワクする仕掛けを考えてきました。 

業界内の他の事業者さんからは、「本当に効果があるの?」とか「わざわざクイズなんてやって意味があるの?」と懐疑的な目を向けられることも正直あります。しかし、私の考えは違います。これもすべて「情報発信」の大切なひとつの形なんです。 

もし「意味がない」と思われているなら、そう思われないくらい面白い企画にブラッシュアップすればいいだけのこと。マイナスな声や疑問の声をいただくことは、逆に「じゃあ次はこんな新しいイベントを仕掛けよう!」という、私自身の新しいヒラメキや意欲をかき立ててくれる最高の刺激になっていますね。 


中村社長が描く、これからの「未来の資源回収」の理想の形(ゴール)について教えてください。 

中村社長: 今は完全に無人でステーションを展開していますが、将来的には、スタッフが常駐する「有人拠点」にしていきたいという夢があります。スタッフがそこにいて、リサイクル可能なあらゆる品目を、どこよりも幅広く受け入れられる場所にしたい。「ゴミを燃やさない、捨てない、すべて再利用する」という3Rの実践の場です。 

イメージとしては、誰もが気軽にいつでも立ち寄れる「環境コンビニ」のような存在ですね。 

人々の日常のレイヤーの中に、「ご飯を食べる」「コンビニに行く」のと同じ感覚で、「環境コンビニに行って資源を出し、ポイントを貯めてエコ活動をする」という行動が当たり前に溶け込んでいる世界を作りたい。そんな、人々の日常に深く入り込んだ身近な店舗展開をしていくことが、私たちの目指す最終的なゴールです。



最後に、費用対効果や運用の不安から、EAPの導入を迷っている事業者や企業へ向けて、アドバイスやメッセージをお願いします。 

中村社長: 新しく何かを始める時、最初はだれだって「費用対効果」の面で正直ものすごく悩まれると思います。 

ですが、厳しい言い方をすれば、何もしなければ何も始まりません。こうした地道な環境事業というのは、アクションを起こして、ひとつひとつ泥臭く積み重ねていくことでしか、周囲の皆様には伝わっていかないんです。そして何より、新しい挑戦をしなければ、自社のスタッフたちの働くモチベーションだって上がっていきません。 

ですから、まずは「騙されたと思って、思い切ってチャレンジしてみる」。このチャレンジ精神こそが一番大切です、とお伝えしたいですね。



中村社長、貴重なお話を本当にありがとうございました!

編集後記へ続く

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