ECO MAGAZINE

未来を変えるエコ活動

脱炭素社会の実現には、行政の施策だけでなく、一人ひとりの市民の「気づき」と「行動」が欠かせません。エコ・アクション・ポイントでは、住民参加型で脱炭素を進める自治体の取り組みを、その背景や工夫、現場の声とともに伝えるため、自治体インタビューをリレー形式でお届けします。記念すべき第1回は、市民の行動変容を促す仕組みづくりにいち早く取り組んできた宇都宮市。

なぜ市民参加に注目したのか、どのように地域を巻き込んできたのか──

脱炭素を「自分ごと」に変えるヒントを伺いました。


「市民の行動が、未来のまちをつくる」
宇都宮市が“エコアクション”を広げる理由

  宇都宮市は、栃木県の県庁所在地で人口約50万人の中核市。餃子やジャズ、カクテルなどの文化に加え、大谷資料館などの観光資源も持つ“多面性のあるまち”です。 

そんな宇都宮市が掲げる将来像のキーワードが、「スーパースマートシティ」。 

「百年先も持続可能なまち」を目指し、公共交通をはじめとする都市の仕組みづくりと並行して、市民の行動変容を後押しする取り組みにも力を入れています。 

今回は、宇都宮市でエコ・アクション・ポイント(EAP)を担当するご担当者に、導入の背景、周知の工夫、運用のリアル、そしてこれからの展望を伺いました。 


宇都宮市 環境創造課もったいない活動グループ 担当係⾧、ご担当者

  

1.宇都宮市が目指す
「スーパースマートシティ」とは? 

──まず、宇都宮市の環境・脱炭素の基本方針を教えてください。 

宇都宮市は、スーパースマートシティの実現を目指しています。「百年先も持続可能なまち」という考え方ですね。その象徴的な取り組みのひとつとして、ライトラインが 2023 年 8 月から運行開始しました。 

もともと宇都宮市は、ネットワーク型コンパクトシティという方向性を打ち出してきました。住む場所・学校・職場など、生活に必要な機能を集約し、公共交通でつなぐ。誰もがアクセスしやすいまちをつくる、という考え方です。さらに、そのネットワーク型コンパクトシティを土台に、地域経済循環社会、地域共生社会、脱炭素社会の3つの社会が「人」づくりの取組などによって発展する「夢や希望がかなうまち」がスーパースマートシティです。

  

2.「行政と事業者だけでは届かない」
──市民参加を打ち出した理由 

──市民参加を重視するようになった背景は? 

2050 年のカーボンニュートラルに向けて宇都宮市地球温暖化対策実行計画(区域施策編)を進める中で、行政や事業者の取り組みだけでは達成が難しいという課題感がありました。そこで、市民参加を打ち出した、という流れです。 

──エコ・アクション・ポイント(EAP)導入の決め手は?

行動変容をどう起こすかを考えたとき、周知だけでなく、自ら進んで取り組んでもらえる制度づくりが必要だと思いました。 行動に対して“インセンティブ”があると、取り組みのきっかけになります。そうした設計ができる仕組みとして、EAP の導入を進めました。 

  

3.導入はスムーズだった?
議会・庁内の反応 

──導入までに反対意見やハードルはありましたか?

大きな反対はなく、むしろ議会からは「なぜやるのか」よりも、「どうやって拡大していくのか」「より広く周知するには?」という質問が中心でした。市としても、応援していただいていると感じています。 

  

4.参加のハードルを下げる周知設計
:「簡単さ」を徹底する 

──拡大に向けて、どんな工夫を?

ポイント付与アプリ自体は多いですが、“エコに対してポイントを付与する”のは馴染みが薄い面もあります。なので、まずは「新しい取り組みが始まった」ことをきちんと知らせることを重視しました。 

また、参加のしやすさも重要です。 

QR コードを読み込むだけで OK 

投稿するだけで OK 

協力店側も「設置してもらうだけ」で、煩雑な手続き負担は最小限など、参加しやすいように、心理的・実務的なハードルを低くしました。 

──周知チャネルは? 

SNS、ホームページ、大きな事業(イベント等)も含めて、考えられるチャネルは幅広く活用しています。協力店のイベントがメディア露出につながったケースもありました。 




今回は、宇都宮市がエコ・アクション・ポイントを導入した背景と、参加のハードルを下げるための工夫を伺いました。後編では、実際に利用が多い層や若年層へのアプローチ、反響の大きかった施策について深掘りします。どうぞお楽しみに。

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